こんにちは、tori1031です。
万年筆に興味があるので、こんな本を読みました。
- 作者: すなみまさみち,古山浩一
- 出版社/メーカー: 〓出版社
- 発売日: 2007/07
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
万年筆クロニクル
すなみまさみち、古山浩一
文房具コレクターのすなみさんと、万年筆画家の古山さん。
すなみさんは万年筆だけで約1万本のコレクションがあるらしく、万年筆の時代を保存するという明確な目標をもって集めているそうです。本出たのが2007年だから…コレクション増えてるだろうなあ。
古山さんは万年筆で万年筆の絵を描かれている珍しい画家です。他にも万年筆の本を出していたり、カバンへの愛に溢れた本も出されています。
この本には当時の万年筆の広告やペン先見本、万年筆で描かれた万年筆の絵がカラーで沢山…500枚ほど載っています。長文苦手だけど万年筆に興味あるって方は資料ページを眺めると良いと思います。
10章に分かれていますが、章が始まる前に
- 「セーフティ」万年筆の誕生
- 万年筆の歴代のいろいろな「吸入方法」
- スチールペン先の製造工程
などがカラーで載っています。
各章は以下の通りです。ざっくりした説明や感想もあります。
- 万年筆が生まれるまで
付けペンが使われていた頃からセーフティ万年筆が使われるまでです。
ウォーターマン創設者のあれって宣伝の為の創作疑惑があるんですか…。
- インクの貯蔵と吸入方式の変遷
似ているものも多いとはいえ、多くの吸入方式があったようです。
吸入式はロマンだと思います。一本欲しいです。
- ペン芯とペン先の劇的な進化の歴史
ウォーターマンによる新しいペン芯。
ペン先に金やイリジウムが利用されるようになり書き味が向上します。
パーカーのクリップが、
シェーファーのホワイトドットが、
星新一の使っていたモンブランが、
ペリカンの天冠の絵が、
コンウェイ・スチュワートの、オマスの、アウロラの美麗なレジン軸が好きです
…最後まとめてごめんなさい。でも軸綺麗なもの好きです。
- 万年筆黄金時代の普及運動と宣伝
パーカーの宣伝方法がすごすぎます。というのも飛行機から万年筆をばら撒くという… 現代でもやってくれないかな、拾いに行くのに。
クリスマスに万年筆を贈るって良いですね。次の年のクリスマスカードは貰った万年筆を使ったり、良いなあ。
- 消えたブランド「オノト」の謎と伝説
万年筆オノトはどっかで読んだことあるけど、作家は知らなかったなあ。
- 日本の万年筆ブランドの曙
万年筆の呼称はいつ頃使われたか、かつて存在したスワンやプラトンについてとか。
祖母の倉庫にあったりしないかな…。
日本の3大ブランド物語
- パイロット
- セーラー
- プラチナ
初めて使った万年筆ぽいペンはpetitだし初めて使った万年筆はkakunoだしで一番パイロットが身近です。グランセ、いやでもブランジャーのも…
セーラーは地元ということで応援してあげたいです。長刀研ぎが気になります。関係ないけどJR呉線に乗るとチラっと工場見えます。
プラチナはプレピーや14Kスタンダードなど驚くほど低価格で良質な万年筆を出していますよね。#3776欲しいなあ。
鎮まれ物欲。
- 日本の「万年筆人」列伝
- 世界の「万年筆人」列伝
万年筆に携わるすごい人たちの紹介なんですけど、ほとんど著者の知り合いってこれまたすごい話ですよね。
万年筆はいいぜ。おっと口調が。
kakunoやペリカーノジュニアやプレピーなど、低価格で使い心地の良い万年筆に触れられる良い時代ですね。
万年筆に興味を持ったら図書館等でこの本を読んで万年筆の歴史に触れてはいかがでしょうか。万年筆への知識と愛が深まるかもしれません。
ただ少し気になったのが1ページ目の、表現するときに用いる文具に万年筆を推すこの文章です。
ギューっと力を入れなければいけないボールペンは「いけず」だし、スラスラ書けても一本調子な水性ペンは興ざめである。
万年筆が好きなのはわかるんですけど、もっと言い方あったんじゃないかなあ。ここだけ残念でした。