こんにちは、tori1031です。
何かの本の後書きでタイトルを見たのをきっかけにこの本を読みました。 …なんの本だったかな。フランスつながりで壁抜け男?調べないと。
- 作者: モーリスドリュオン,ジャクリーヌデュエーム,Maurice Druon,Jacqueline Duh^eme,安東次男
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/08/26
- メディア: 単行本
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みどりのゆび
モーリス・ドリュオン
絵:ジァクリーヌ・デュエーム
訳:安藤次男
目次
1 チトという名前の、たいせつないわれ。
2 「おとうさん」と「おかあさん」、それからピカピカ家の紹介。
3 ミルポワルの町と、おとうさんの工場の話。
4 チトは学校へいきましたが、すぐかえされました。
5 ピカピカ家では、心配のあまり、チトに新しい教育の方法をこころみました。
6 チトは庭の勉強をして、じぶんにみどりのおやゆびがあるのを知りました。
7 かみなりおじさんが、チトに規律をおしえました。
8 チトがおそろしい夢を見ました。その結果は?
9 学者たちはなにも見つけませんでしたが、チトはあることを見つけました。
10 かみなりおじさんの二度目の勉強は、貧乏についてでした。
11 チトは、医者のモディベール先生の手伝いをしました。
12 ミルポワルの名前が長くなりました。
13 おとうさんはチトに気ばらしをさせようとしました。
14 戦争について、チトが新しく質問をしました。
15 チトが、地理と工場の勉強をしました。そしてバジー国とバタン国のあいだにおこっている、おもいがけない争いのことを知りました。
16 おもいがけないニュースが、つぎつぎに伝わりました。
17 チトは勇気をだして、告白しました。
18 おとなたちはついに、古い考えをすてるにいたりました。
19 いよいよ、チトの最後の発見です。
20 けっきょくチトは、だれだったのでしょう?
- 訳者のことば
あらすじ
大金持ちの家に産まれた少年チトの話です。彼は小学校に通い始めますが、授業中のうたた寝が原因で追い返れてしまいます。そこで家族は学校で本を読むのでなく、専門家に先生を頼み、対象を観察することで勉強させることにしました。 一人目の先生は庭師ムスターシュ。彼の授業中に、チトは触った種がたちまち育ち花を咲かせる「みどりのおやゆび」を持っていることが分かりました。そして種は壁や屋根やどんなところにでもあるのです。 二人目、三人目の授業で知った悲しい状況を変えるため彼はその力を使っていきます。
あらすじ書かなくても目次だけで何とかなっている気が
緑の指は、園芸好きな人を指して使う言葉のようです。なんか良いですね。
詩的表現がたくさん、大人への皮肉が少々詰まった作品です。
感想
ちょっと句読点?「、」が多くて読みにくいところがありました。ブーメランかな
人が環境を変えることができるように、環境によって人は変わるんですね。チトのようにそんな上手くいかないだろうし、これが物語の主題じゃないでしょうけど。
「きみは医者が知らなくてはならないいちばんたいせつなことを、ひとりきりで学んだんだ。」
チトと先生のやりとりで一番好きなのは11です。 14は読んでいて平和学習を思い出しました。
「ぼくにはわかっていた……、いつかこの日がくることが、わかっていたんだよ……」
チトは花を咲かせる事で問題を解決していくのですが、それだけに19・20が切ないです。
子供のうちに読んでおきたかったと思いつつ、大人になって読んでみてよかったと思えました。大人なのは歳だけで精神は未熟ですけども
あと、読むときは自宅で読むことをおすすめします。少なくとも電車はやめた方がいいです。