※「德」は「徳」と表記しています。 環境依存文字対策ですm( )m
あらくれ / 徳田秋聲
「こののろま野郎!」
お島さんにそう罵って叱ってもらいたいtori1031です、こんばんは。
久々にあらわれて言う挨拶がひっどいですがいつものことです。気にしないでください。
徳田秋聲?
明治から大正時代にかけて活動した自然主義文学の有名な作家です。
尾崎紅葉に師事しており、兄弟子に泉鏡花がいます。
尾崎紅葉の優れた弟子四人を指す"紅門の四天王"の一人で、金沢三大文豪の一人です。
それだけ有名な作家らしいんですが…私は知りませんでした。ごめんなさい。
「だだだって教科書で見たことないし…」と思ってましたが、授業で使用していた「新総合図説国語」にばっちり載っていました。それも太字で。
…先生、ごめんなさい。
いまいちまとまってないなあ。
もっと知りたい方は、徳田秋聲記念館さんの説明ページ へ移動してください。簡潔な説明かつ年表もあって分かりやすいです。
あらくれ?
大正時代に読売新聞に連載された長編小説です。
モデルになった人物が著者の親戚にいるようです。(ソース忘れた)
あらすじ
母から虐められたり、養父母から望まぬ結婚を強要されたり……。
それでもめげず頑張る我らが主人公。彼女の名前はお島、勝ち気で働き者です。
じっとしていられない性分で、「こうしてはいられない」と言っては行動に移ります。
自らの性格や周囲の思惑に振り回されながらもたくましく生きていくお島。
彼女は「自分のやりたいこと」を見つけられるでしょうか?
感想
朝ドラみを感じる
いやそのですね、勝ち気な少々荒っぽい女性が仕立て屋して浮気していた部分で勝手に連想しちゃいました。
どうしても現代の小説と言葉が違うので読みにくく感じることは多々ありましたが、わからなくても仕方ないと開き直って読んでみたら意外と行けました。
風景や心情が淡々と、しかし丁寧に描写されているので読んでいてすぐ想像できます。
特に一人になりたくて山に入る場面、その後泣き止んだ頃に人に見つかってばつが悪くなる場面では、某世紀の天才霊能力者(自称)っぽく「…わかるよ。お前のその気持ち」て言いたくなりました。
序盤に瞼が腫れぼったいって書いてあったはずなのに、後半洋服を着たときに美女設定出てきて驚きました。
それだけ生き生きしてたってことかな、それか素で美人さん描写見落としたかな…。
☆
「え、そこで終わっちゃうの?」と思ったものの、
ここまで周囲に促されて何かを始めることの多かった彼女の最後の場面のあの発言。
彼女が本当に自立したことで終わったのかなと思いました。
☆
昔の名作を読むのもいいですね。
ベストセラー等の新作を読むのとは違った楽しさがあります。
こんな方は是非読んでみてください。
おまけ
徳田秋聲作品は「和解」→「あらくれ」の順に読んでいます。
…和解より先に「黴」を読むべきだったかもしれないです。
黴……話の中で尾崎紅葉師匠の臨終を詳しく書いたため(?)泉鏡花が立腹したらしい 和解…泉鏡花と和解する話
これもいずれ記事に…いずれ。
☆
おまけ2
万年筆ユーザーだったようです。 <●><●>
ど、どこのメーカーのでしょうか…
気になるけどわからないです…