こんにちは、tori1031です。
学生時代に戻りたいのでこの本を読みました。
- 作者: はやみねかおる,ゴツボ×リュウジ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/12/22
- メディア: 文庫
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僕と先輩のマジカル・ライフ
はやみねかおる
「マジカル」って普通に変換しようとしたら一番に「マジ狩る」って出てきました。…モンハンかな。
前半は個性豊かな人物達による賑やかなコメディと謎発生、後半は謎解きやしんみりしたお話、各話そんな感じです。 以下、目次とあらすじ。
OPENING 大学に合格した主人公の語り。いきなり幽霊を信じますか?で始まり、幼馴染が霊能力者だと知らされます。
第一話 騒霊 主人公の入居した寮には妙な人たちだらけでした。その中でも特に強烈な先輩にオカルト現象を研究する「あやかし会」に入らされたり、寮生活中にポルターガイストや幽霊に遭遇したり?
第二話 自縛霊 先輩に誘われて行ったバイト先の近くには何故か事故のよく起こる道路があります。これは自縛霊の仕業?
第三話 河童 大学祭が近づき盛り上がる学校で、なぜか河童の話が広まっています。
カッパのカータンって何ぞ第四話 木霊 公園の桜の木の下には死体が埋まっているらしい…。噂を聞いた当日その公園で、主人公は髪の長い女の人を見かけます。
ENDING 1年後、大学2年生になった主人公の語り。
「あとがき」の後に「文庫版のためのあとがき」があります。
主人公の井上快人は真面目通り越して変人の域です。作者いわく普通に真面目なキャラクターにする予定だったらしいですが、気付いたらこうなっていたとのこと。
小学生の頃からよほどのことがないかぎり夜9時には就寝するよう心がけており、そのために家庭教師のバイトの時間を早めてもらうほど。寝る時間をずらす選択肢はないのね。
幼馴染の可愛いけどちょっと我侭な霊能者や、どこからつっこんだらいいのか謎すぎる先輩とともに身の回りで起こった不可解な出来事を調査し、解明していく物語です。
調査は先輩に巻き込まれてしぶしぶ始まるものの、なんだかんだ主人公も真面目に謎解きします。
謎に遭遇
調査後、主人公が謎解きをするも疑問が残る。
先輩がその疑問に答える
だいたいこのパターンです。主人公はどうやって謎が引き起こされたかを、先輩はその謎が起こされた動機を説明します。幼馴染の霊能力はあまり使われません。
第二話で「化け猫騒動」についてさも語られた事のように出てくるんですけど、この本には載っていません。マジカル・ライフ2を出すつもりだったようなので、それように書いといたのかな。
先輩の謎が分からずがっかり。
物語とは関係ないですけど、主人公の習慣が普通じゃないからと否定されたり、未成年だからと飲酒を拒否する主人公が貶されたりと、刷り込まれた常識とそれを振りかざすことって怖いなと思いました。 双方が柔軟にならないと駄目ですね、気をつけよう。未成年の飲酒は駄目ですけど。
久々のはやみね作品でしたが、昔読んだ夢水清志郎シリーズを思い出しつつ楽しく読めました。