こんにちは、tori1031です。
今日は一度読んでみたかったけど、なかなか手がのびなかった「学問のすすめ」
…の、現代語訳版です。
- 作者: 福澤諭吉,斎藤孝
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現代語訳 学問のすすめ / 福澤諭吉 (訳:齋藤孝)
著者は英語から「権利」など 何気なく使っている言葉を和訳した福澤諭吉、
訳者は「声に出して読みたい日本語」などを書かれた齋藤孝です。
目次
- はじめに――今、なぜ現代語訳か?
- 第1編 学問には目的がある
- 第2編 人間の権利とは何か
- 第3編 愛国心のあり方
- 第4編 国民の気風が国を作る
- 第5編 国をリードする人材とは
- 第6編 文明社会と法の精神
- 第7編 国民の二つの役目
- 第8編 男女間の不条理、親子間の不条理
- 第9編 よりレベルの高い学問
- 第10編 学問にかかる期待
- 第11編 美しいタテマエに潜む害悪
- 第12編 品格を高める
- 第13編 怨望は最大の悪徳
- 第14編 人生設計の技術
- 第15編 判断力の鍛え方
- 第16編 正しい実行力をつける
- 第17編 人望と人付き合い
- 解説
- おわりに
なぜ現代語訳で読んだか
訳者の齋藤さんのいうように、私がこれまで学問のすすめを読まなかった理由は「文語体で書かれているから」だったんですよね。
難しそうな本を難しそうな言葉で読むのはしんどいな、と。
「文語体は難しくないだろ?」というつっこみが入りそうですが、ちょっと気合い入れないと読めないです。私だけですかそうですか
福澤は当時の人間にその息づかいを感じさせる文体でこの本を書いた。だったら、当時の福澤がやったように、同時代の若い人たちの心にすっと染みこんでいくような、そういう本を作りたい。そのために現代語訳をするのが必要だと考えたのです。
ありがてえ…ありがてえ…
…失礼。でもおかげで途中でやめずに最後まで読めました。
「おわりに」に齋藤さんの考えが各編からの引用とともに書かれていましたが、そこもすっと読めました。
感想
回りくどい言い方はせず、ときには例えを使ってなるべく伝わりやすく書かれていたのがわかります。
この本にはなぜ学問を推奨するのか、だけでなく、
人との付き合い方、物との付き合い方、心構え…など当たり前だけど大事なことが書かれています。
なので読んでみて、何故もっと早く「学問のすすめ」を読まなかったのだろう…と思いました。
自己啓発本で読んだ気がするな…という内容が簡潔に書いてあることも多々あるので、
下手に自己啓発本をたくさん読み漁るより、これ一冊を読み込む方が良いかもと思います。
ほとんどなかったとは思いますが、「これは今の時代に合わないよ」っていう考え方があれば無視しちゃえばいいです。
福澤諭吉も「孔子のこの教えは今の時代だとおかしい。昔の教えだからと全てを実践しないように」と書いているところがありましたから。多分
あ、赤穂浪士が好きな方はお気をつけてください。
疑問
敵同士、極端に言えば、殺そうとしている人と殺されそうになっている人とでも、
腹を割って正直に話させれば和解して仲良くなるはずだ、と福澤諭吉は考えていることが第13編で書かれています。
でもそれは無いかなと思いました。
相手が何か隠している、分からないから嫌いになる。でもそれだけじゃないです。
隠していたことが発覚して、全部わかったうえで嫌いになったらどうしようもないです。
他にも、それは正しいし理想的な考え方だけど、そううまく行かないよねってことがちらほら出てきます。
福沢諭吉は人間を信じていて、私はひねくれているせいかもしれませんが。
締めの言葉
人間のくせに、人間を毛嫌いするのはよろしくない。
耳が痛いし胸も痛い…
コミュ障になった根っこの部分はこの言葉通りだと思うので。
少しずつ改善します、はい。