本の虫もどきは働きたくない

読んだ本や他にも雑多に。 ※当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

※当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

【ミルクノットパン】こねるパン作り

こんにちは、tori1031です。

先週は作れなかったけど、今週はパン作りしました。ついにこねるパン作りです。

参考にしたのは此方の本です。

絶対おいしい!はじめての手作りパン

絶対おいしい!はじめての手作りパン (Cooking1年生)

絶対おいしい!はじめての手作りパン (Cooking1年生)

この本の「ミルク・ノットパン」を作りました。

パンについて

目次でパンの名前を見たとき、「牛乳使わないなんて普通じゃん」と思いましたが
「ノット」は結び目のことで、牛乳を使った成形が結び目のパンのことでした。 無知乙

水は一切使いません。また、この本の丸パンのレシピに比べて三倍のバターを使うので、バターの風味が感じられるパンになります。

変更点

こねないパン作りをして手作りパンはイースト臭・イースト味が少ないほうが美味しいと気付いたので今回、レシピのイースト使用量2.5gのところを1gに減らしました。

発酵時間は倍以上に増えますが、その時間で他のことをするので無問題です。

他はオーブンの余熱を少し高くして、焼く前に霧吹きしてからレシピ温度で焼きました。

作ってみた

完成品がこちらです。

ミルクノットパン

…本の写真とえらく違います。

  • 天板を二段ある方の上の段に入れて焼いてしまった

  • バターがちゃんと混ぜきれてなかった

  • 成形が雑

この辺りが原因かと思います。基本が駄目という。

次回は焦って天板入れないようにします…。

一応ちぎったときの写真も。

ふわふわ

焼きたてだと表面がややクロワッサンみたいになっていました。バターの練りこみが甘かったせいかと思います。

中はふわふわしっとりしていました。ほんのり甘いです。

前回同様、食べたことないパンなのでこれが正解かは謎ですが、美味しかったので満足です。

【物欲には】この春始める・始めたこと【勝てなかったよ】

こんばんは、tori1031です。

滑り込みですが、今回も「今週のお題」に挑戦します。

春に始めたいこと、始めたことですね。すでに始めたもの二つとこれから始めるもの一つを書きます。

まずはすでに始めたものです。

パン作り

三月からパン作りを始めました。(前々回前回)

お菓子が作れないならパンを焼けばいいじゃない」と始めたのですが、
焼きたてパンが食べられるのと、発酵中に本が読めるので今後も続けたいと思います。

まだこねないパンしか作ってないですが、そのうちこねるパンも作りたいです。

スロトレ

スロトレ

スロトレ

三週間前から始めました。一つの動作に時間をかけて、負荷をじっくりかける筋トレです。

健康診断でBMIが少ないと注意されたので、筋肉で体重増やせないかなと思いまして…(体型は変えたくない)

以前と比べて若干上腕に筋肉がついたよう思います。肝心の体重はまだ変化していません…。

最後はこれから始めることです。

万年筆の使用頻度を上げる

以前から万年筆に興味があり、一年前Kakunoを入手しました。

ペン先可愛いし、使いやすいので購入して満足していました。流石人気商品。
Kakunoは現在日記を書くのに使っています。

使用頻度を上げる、と書いたのは日記意外で使うようにしようと思ったからです。 Kakunoの書き味で満足していても、金ペンとか吸入式とか、つい他の万年筆が欲しくなるんですよね。まだ次の一本を買うのは早いとおもっていたのに、日曜日に新しく万年筆を購入してしまいました…物欲に弱いです。

買ったのはカスタム98(EF)です。そのうち記事も書きます。

何に使うか決めずに買ったのはミスでした。でも折角私にはお高い万年筆を買ったので、ここで宣言させてもらいました。

字幅をEFにしたこと、ショートサイズ(?)であることを考えると手帳用にするのがベストでしょうか。でも自宅でも使いたい…。

とにかく使って、私に合った書き味にしたいです。

【映画原作】蝿【異色作家短篇集】

こんにちは、tori1031です。

「蝿男の恐怖」や「ザ・フライ」の原作、「蝿」の作者の異色作家短篇集を読みました。

蝿(はえ) (異色作家短篇集)

蝿(はえ) (異色作家短篇集)

蝿(はえ)

ジョルジュ・ランジュラン

どの短編も誰かに捧げられていて、登場人物にその名前が使われることもあります。酷い目に合う事もあります

以下目次やあらすじ、感想など。

はしがき

時を主題とするサイエンス・フィクション作品は、まず失敗することはないと言われるが、ランジュランのものはまったく独創性に満ちていて、その理由はたぶん彼の内部体験から抽出されたものだからだと思われる。

ジャック・ベルジェさんによる推薦文です。期待が高まります。

主人公には優秀な科学者の弟がいました。弟の妻からの電話で彼女が弟を殺害したことを聞かされます。警察へ連絡して優秀な警部と現場の工場に駆けつけると、頭と左手が50tもあるスチームハンマーの下敷きになった弟の死体がありました。
義妹は自認こそしたものの、他のことを一切喋らないため真相はわかりません。蝿に執着する彼女は狂ってしまったのか、それとも狂ったふりをしているのか。

読んでいなくても映画などで設定は知っているという人もいるのではないでしょうか。
初代ポケモンで同じような目に遭っていた人もいましたし…

設定や結末を知っていましたが、面白さが半減するようなことはなかったです。 序盤から出ている真相に関わる単語を見つけてにやりとしたり、主人公や弟夫婦の心情に触れたり、一度読んだ本を読み返すような楽しさがあります。

奇跡

機関車の脱線事故から奇跡的に助かった男は、足が動かなくなったと多額の賠償金を得ました。しかしそれは賠償金を増やす為の嘘でした。いつまでも歩けないフリをするつもりのない男は、次に奇跡的に足が動くようになったことにしようと企てます。

どうやって医者を騙したのかが気になりますが、突っ込むところはそこじゃないので置いときます。
うまいこと人を騙す男の転落をいまかいまかと待ちながら読んでいました。いや、うまいこといきすぎてるので何処かで失敗するはずだと思ったのでついそんな読み方になってしまいました。
どうなったかは読んでみてのお楽しみということで。

忘却への墜落

速度を増しながらどこまでも落ちていく――主人公は昔からこの悪夢に悩まされてきましたが、今ではこれを見ることを歓迎していました。
妻を殺した疑いをかけられた主人公は、そのときのことを覚えていないものの自分はやっていない確信がありました。悪夢を見るとそのショックで徐々に思い出しています、もっと長く墜落すれば無実も証明できるはず…

落ちていく夢というとジョン・コリアの「夢診断」を思い出します。話の内容は違いますが。 読み終わったときも他に連想した話があるのですが、それ書くとネタバレになってしまいますね。

早く思い出さないと死刑になるのに主人公が落ち着いていられるのが不思議でなりませんでした。

彼方のどこにもいない女

弟の事件の調査をしていた主人公は弟の別荘に訪れますが、そこで悲惨な事件は偶然起きたのではなく、責任の一端は弟にもあると感じます。音を拾うように部品が足されたテレビ、誰かに当てられたメッセージや"彼女"の写真の端…それらや妻の協力で辿り着いた信じがたい真相を物語として纏めます。

次元違いの恋は切ないものですね。…我々の想像する相手より次元が二つほど多いですけど。
悲惨な事件が想像以上に悲惨だった件。

御しがたい虎

背の低いことがコンプレックスなダルボン氏は催眠術について学んでいました。背の高い魅力的なガザード夫人や彼らの伴侶とともに動物園を訪れ、ダルボン氏は動物相手に催眠を行えることに気付きます。様々な動物を相手に確信を得たダルボン氏は、最後に虎の前で自身の能力について話しますが…

(あかん)

他人の手

外科医に妙な患者がやってきます。彼はいたって健康な彼自身の手首を切断してくれと言うのですが、これは自分の手ではないからだと言います。医者は手術を断りますが、その後運ばれてきた急患は自分で手を切断した彼でした。何がそこまで彼を追い詰めたのか。彼に自分の手が他人の手になった話をさせます。

星新一ショートショートに「移植された部位が元の人格に基づいて動く話」がいくつかあったのを思い出しました。自分の思い通りに動くと無条件で信じている分、自分の体が自分の意思に逆らって勝手に動くというのは考えるのも嫌ですね。

安楽椅子探偵

主人公はリウマチを患ったおじいちゃん。我が家が騒がしい、どうやら赤ん坊が誘拐されたらしく…。

違和を感じながら読み進め、その正体がわかったときの驚きと納得。最後のあたりのおじいちゃんの気遣いなど、良い物語が読めました。

悪魔巡り

「もちろん、取り決めをしておくのさ。あんたの魂とひきかえに、もう一度あんたに機会をあたえてあげよう」

妻の悪化した喘息のために老いた愛犬を安楽死させた男は、その夜に妻も亡くしてしまいます。こんなことなら…そこに悪魔がつけこみ、「もう一度」を望んだ男は契約します。

現代版童話みたいな話です。男は動物の気持ちが分かる人だったから、安易に男が悪いとは言えないのかもなと思いました。優先度、人>動物というのも人<動物というのも極端すぎるのは駄目ですけど、かといって人=動物も無理だしなあ。

最終飛行

これが最終飛行で、これからは食後もゆっくり休めるし、事務所で秘書と無駄話でもして過ごさなけりゃならんのだからな

パイロットの主人公は1001回目のフライトで引退することになりました。ラッキーと呼ばれる主人公は、戦争中を含めても死ぬほど危険な目にあったことはないといいます。しかし最後のフライト中、窓の外に奇妙なものが…。

「妻が心配するからこれで最終飛行なんだ…」
こういうの出たらすぐ「フラグかな」って思うようになってます。悪い癖ですね…。

考えるロボット

事故で恋人を亡くした女性に頼まれ、主人公は墓地に忍び込み彼の棺を覗きます。そこには何も入っておらず、女性は恋人が生きていると思ったから主人公に確認してもらったと言います。
何故そう感じたのか、それは恋人の癖を持ったチェスをするロボットを見たからだと女性は言います。
ロボットではチェスはできない、中の人がいるはずだと主人公は調査しますが…

チェスを知っていれば、一人にしろ、大勢の人間がかかるにしろ、たとえ一生涯を捧げてもチェスの無限の組み合わせをロボットに植えつけることができないのを承知のはずです。

コンピュータにチェスや将棋が出来る時代が来てしまいました。かがくの ちからって すげー!
最近よく人間とコンピュータで将棋やっていますが、コンピュータ側のメモリとかに縛りを設けても良いと思います。人間が思考停止するようにコンピュータにも処理落ちとか面白そうです。…プロ棋士は思考停止しないでしょうけど。

終わり方は似ていませんが、話の展開に乱歩を連想しました。


謎を追う話が多いので、異色さよりも冒険・探検要素が強いよう思います。
どきどき感を味わいたい人は是非。

【チャバタ?】こねないパン作り2

こんにちは、tori1031です。

今週もパンを焼きました。

チャバタ?

今回はチャバタを焼きました。

水分量と成形でずいぶん変わるものかと驚きました。

チャバタ断面

影になっていて見え辛いですが断面です。…前回よりはましです。

もっちりした美味しいパンができました。
しかしチャバタ食べたことがないのでこの味で正しいのか謎です。

今回もこちらの本を参考にしました。

ボウルひとつで こねずにできる本格パン

ボウルひとつで こねずにできる本格パン

【救いはないんですか】一角獣・多角獣【異色作家短篇集】

こんにちは、tori1031です。

今回は異色作家短篇集からこの本です。

一角獣・多角獣 / シオドア・スタージョン

一角獣・多角獣 (異色作家短篇集)

一角獣・多角獣 (異色作家短篇集)

目次

  • 一角獣の泉
  • 熊人形
  • ビアンカの手
  • 孤独の円盤
  • めぐりあい
  • ふわふわちゃん
  • 反対側のセックス
  • 死ね、名演奏家、死ね
  • 監房ともだち
  • 考え方

あらすじ・感想

一角獣の泉

一角獣やマンドレイクの存在するファンタジーな世界です。塩分を含む沼地の近くの村に住む青年デルは、地主の娘リタの罠に嵌まり一時的に盲目になってしまいます。一方、おとなしくデルに惚れているバーバラという娘は真水の泉で一角獣を目撃します。

デルがもう少し考えて行動していたらなー…でも美女に誘われたら仕方ないのかな。
最後のくだりで「ざまぁ」って思った自分は、一角獣に認められないんだろうなあ。

熊人形

四歳の少年は化け物の熊のぬいぐるみと一緒にベッドに入ります。熊は少年に未来の彼の姿を夢で見せます。少年は熊の食事である知識になるようなことを話します。少年は熊に誘導され、夢の中で周りの人に事故を起こし、被害を与え続けます。
未来の少年視点の話が挟まり、物語は終わりへ向かいます。

タイトルは人形だけどぬいぐるみです。ぬいぐるみより人形のほうが化け物らしいからかな。化け物らしいってなんだ。

未来の少年は講師をしているので、熊が知識を貪るのにこの少年が適任だったのでしょう。救いはないんですか?

ビアンカの手

白痴の娘ビアンカの美しい手に魅せられた青年の話。ビアンカの手を観察していた青年は、手が彼女の本体だと思います。

好きな物に尽くし、愛でられた青年は幸せ者です。皮肉じゃないです。

孤独の円盤

主人公は入水自殺をしようとしていた女を間一髪で助けます。彼女はある事件で有名になってしまった人でした。主人公は彼女から事件とその後の話を聞きます。事件は、空飛ぶ円盤によって起こりました。

周りに追い詰められても彼女は円盤からのメッセージを一切話そうとしません。何故彼女が話したがらないか、何故主人公が彼女に会いに来たのかわかったとき「ああ」となりました。

めぐりあい

いっそ読まないほうがいいのではないか。いや、ほんとうにそうなのだ。これは「ひょっとすると、きみの身にも起こるかもしれない」などと、そんな生易しいこととはわけがちがうのだから。

主人公は互いに理解し合える運命の女性とめぐりあいます。しかしその日から生首に話しかけられたり、姿の見えない鼠の足音が聞こえたりと奇妙な出来事が続きます。

生首の伝えようとしていること、正体がわかるまでのどきどき感。

ふわふわちゃん

ふわふわちゃんというあだ名の猫を飼っている老婦人の館へ、話上手な男が訪れていました。その館に泊まった彼の部屋に、真夜中ふわふわちゃんが訪れます。ふわふわちゃんはなんと人の言葉を喋りました。彼らは互いに思っていることをぶつけます。

可愛いあだ名に反して言っていることが酷い猫です。いや主人公も酷いですけど。
猫は主人公を陥れるためにあることをしたのですが、調べればすぐわかりそうで罠になってないと思いました。

反対側のセックス

つまりね、この二つの死体は、実は二人の人間じゃないんだよ

事件に巻き込まれた二つの奇怪な死体が医者の元に運び込まれます。被害者のものと思われる聞いた事も無い悲鳴を聞いていた女性記者が取材にやってきますが、そこで同じ悲鳴が聞こえてきます。 悲鳴の出所を二人で探し、見つける前に医者の提案で諦めて帰ることになります。
記者と別れた後、医者は死体安置所から火が出ているのに気付き消火にあたります。しかし、死体は何者かによって完全に焼失してしまいます。死体焼失の報告後、医者は帰りに寄ったバーで不思議な女性と出会います。

長い!スープが冷めちまうぜ ( 元ネタ分かる人いるかなあ… )

「めぐりあい」に出てきた単語が出てきます。
短い中にぎっしり詰まっています。タイトルに反して(?)終わり方は穏やかです。

死ね、名演奏家、死ね

殺そうとしたことは、今までに二度あった。一度は正攻法でいって失敗した。二度目はこっそりやって、これまた失敗した。だが、今度こそはうまくいったのだ。

主人公フルークはラッチの率いるバンドで司会を行っていました。バンドを成長させてきた優秀なラッチ、誰もが好きになった新入りに好意を寄せられているラッチ、成功者ラッチ。主人公はラッチが憎くてたまりませんでした。それこそ殺してやりたいくらいに。

主人公の言い分が納得できなかったのですが、彼にとっては憎むことに意味があったのかなと。それは虚しいな。
死んでも残るもの、周りの遺そうとするもの。それがある限り簡単に完全には殺せない。

監房ともだち

奴はなんにも言わない。ありがとうも言わねえ。

偽札を持っていたために監房に入れられていた主人公。同室に虫のように胸部の膨らんだ異常な図体の男が入ってきます。主人公は男に意地悪しようとしますがどうもうまくいきません。まるで男には従わせる力があるような、それだけではないような…

今度は「反対側のセックス」に出てきた単語が出てきます。
主人公は善人じゃないのに最後の文章に妙に胸が痛みました。自分でも何故そんな傷ついたのかわかりません。

考え方

主人公はかつてタンカー船で働いており、部下にケリーというユーモアのある変わった男がいました。 例えば、ケリーは人に時計を投げつけられたとき、時計を投げつけ返さずに「人」を掴んで時計に向かって投げつけます。そのくらいケリーの考え方は人と変わっていました。
いまや異色作家になった主人公は知り合いの医者の診察についていき、何もしていないのに次々と酷い骨折をしていく患者のことを知りました。
主人公が隣の部屋で診察を待っていると、患者の兄と出くわします。そこにいたのはケリーでした。
久しぶりの再会を喜ぶ彼らは、ケリーの弟の症状の原因をつきとめようとします。

また長い…
発想の逆転。それがわかっていても最後なにが起きたのか理解しきる前にぞっとしました。
最初のケリーの愉快な逸話からは想像できませんでした。すごい。


救われない話が多かったです。自業自得であれ、他者に陥れられたのであれ、破滅する人間の最期の一文には胸が痛みました。それでも読む手が止まりませんでした。
穏やかに終わる話ではほっと一息つけます。しかし一番好きなのは「考え方」という。
異色で強烈な短篇集でした。